新しい気候にそなえる~ラジオ配信6/4(月)

国際ニュースなどを見ていると、世界中で気候がここ数十年だけでも違ってきているようです。

先日もアフリカと中東の境界の海域でサイクロンが発生し、

これまでに無い進路で乾燥地帯に上陸したため、大きな被害がでました。

日本でも梅雨の雨の降り方や、台風、豪雨など、30年前とは明らかに違っているように見えます。

人間の産業が地球の気候に影響を与えている部分もあるかも知れませんが、

ある種の生物が繁栄し環境を変えることは、これまでもよくあることで、普通のことです。

善悪論ではなく、これからどんどん移り変わる新しい気候に対してどのように対処・対応していくのか、

気候に対して人間が変えられる部分も含めて考えていく必要があります。

 

クリーンエネルギーを求めて~ラジオ配信6/1(金)

AFP通信からのニュースで、

メキシコの砂漠にソーラーパネルの海、ラテンアメリカ最大級

というものを目にしました。

 

メキシコは国の方針として、2024年までに

電力の43%をクリーンなエネルギー源から生み出す、

というものを掲げており、そこに向けての取り組みなのだそうです。

 

日本では、森林を切り開いて太陽光パネルを設置する、

といったような、全体的な環境負荷を考えた場合に

やや疑問符がつくような例も見受けられますが、

今回のケースは砂漠、もともと不毛の地ということで、

有効な土地利用なのかもしれません。

 

こういったトピックを中心に、

そもそもクリーンエネルギーとはなんなのか?

という出口のない議論を試みました。

石と神様~ラジオ配信5/31(木)

昨日私用で、桜川市の雨引観音へ行ってきました。

筑波山付近は、「御影石」という花崗(かこう)岩質の石材で大変有名ですが、

つくばから雨引への道中の真壁付近は、まさにこの産業のメッカで、

石屋さんがたくさん立ち並ぶ、大変特徴的な風景が広がっています。

 

はるか昔より、人は石に、人智を超えたものを見出してきました。

それは、石や岩が、人のタイムスケールをはるかに凌駕した存在であるからでしょう。

そんな石・岩について、私たちの地質学科時代のエピソードと、

目に見えないものの話を、いろいろ織り交ぜてお話しました。

論文は証拠にならない~ラジオ配信5/30(水)

FBの知り合いがイカの刺身をアップしたところ、

タコやイカなどの頭足類の進化の原因が、宇宙由来であるという話が出てきました。

元をたどると、そのような論文が存在していて、

頭足類の遺伝子が人類などに比べ非常に複雑であることや、神経系統が発達していることなどから、

進化の過程で、隕石や宇宙からのウイルスの関与の可能性があってもおかしくないというものでした。

イカやタコはエイリアンかもしれないという文言もあり、面白い説で興味をそそられますが、

これが正しいかどうかはわかりません。

論文を根拠に書かれている記事など、健康系などでときどき目にしましすが、

どんな論文でも正しいかはその後の検証が必要で、

そういった論文があるからといって、それが必ずしも正しいわけではないという視点も大切です。

温暖化と栄養失調~ラジオ配信5/28(月)

大気中の二酸化炭素濃度が上昇すると、

そこで育つお米の栄養価が下がるという研究結果が

米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」

に掲載されました。

 

お米を主食とする東南アジアなどの貧困国において、

地球温暖化が進むと深刻な栄養失調に陥る可能性が示唆され、

二酸化炭素の変化に強い品種の開発が

必要になってくると訴えられています。

 

食生活の内容や、口に入れる食べ物の生育環境によって、

案外体調が左右される…というのは、

実は私たちにとっても身近な話です。

そんな関係で、お米の栄養価のほかに、

鉄分不足とその対策についても、事例を中心にお話してみました。

自己治癒する地球~ラジオ配信5/22(火)

昨日、つくば地球ラジオfacebook地球News”でも取り上げましたが、

20世紀後半にさんざん話題になったオゾン層の破壊は、

段階としてはすでに終わっていて、今は治癒している最中だそうです。

そして21世紀中旬には回復する見通しであるということです。

 

1987年にモントリオール議定書が出され、フロンガス排出を止めようとしていた当時、

メディアで出される未来の想像図は常に悲観的で、

地球の未来には暗いイメージが付きまとっていました。

 

それから30年ほどが経ち、当時から少し未来に来ましたが、

地球全体で問題に取り組んだところ、悲観的な未来にはなっておらず

想像以上に早いペースで回復しているようです。

 

環境破壊が進み、いつの日か元のキレイな世界にもどるだろう

という大袈裟に言うと千年くらいかかるようなイメージを持っていたのですが、

地球の自己治癒力を過小評価していたようです。

厳しい環境で咲く花~ラジオ配信5/21(月)

筑波実験植物園にて、5/19(土)~27(日)の間、

『高山植物~かけがえのない高嶺の花たち』という企画展が行われています。

 

高山植物についての解説パネルの展示と、

貴重な高山植物の実物展示があったのですが、

持っていたイメージより、とても可憐・カラフルで、驚きました。

 

厳密には、森林限界(2500m)より高い高山帯に

生えている植物のことを指すのだそうですが、

どうしてそんな厳しい場所で、そんなに美しい花が咲くのかというと、

限られた生育期間・環境のなかでの精一杯の生存戦略のためではないか、

という説があるそうです。

 

厳しい環境に置かれると、自分を守るためにトゲを出したり、

周りに毒を出したりする植物もあり、それはそれで個性のある生態ですが、

厳しさに晒されて綺麗な花を咲かせる植物もある。

 

その生き様は、人間の生き方にも通じるものがあるのではないでしょうか。

 

エネルギー問題とエアコン需要の増加~ラジオ配信5/18(金)

IEA国際エネルギー機関が、今後30年でエアコンの需要が3倍になるという見通しを発表しました。

エネルギー問題が取り沙汰られる昨今ですが、エアコン問題はエネルギー問題の盲点だといわれています。

電気で冷却するというのは想像以上に効率が悪く、エネルギー効率のいいエアコンの技術開発が重要であるとIEAは提言しています。

個人で取り組める話だと、ゴーヤのグリーンカーテンが盛んですが、

街全体でこういった取り組みをしていくことも今後検討していくことになるかもしれません。

最近、車の上に芝生のようなマットを乗せている光景や、

ビルの屋上の緑化が行われていますが、

植物の作り出す空間は、エネルギーのいらないエアコンのような効果があります。

木々や植物を利用する居住環境の研究も、

必然的に増加して行くのではないでしょうか。

森の中に街があればエアコンもいらないでしょうという発想ですが

以前なら夢物語でしたが、

案外まじめに議論してもいい時代かもしれません。

身のまわりがバイオ化する~ラジオ配信5/17(木)

朝、webニュースを見ていたら、

バクテリアを利用した、割れても自己修復するコンクリートの話が上がってきました。

コンクリートの主成分は炭酸カルシウムで、

そのバクテリアは乳酸カルシウムを食べて炭酸カルシウムを生成するそうです。

普段は眠っていて、コンクリートに割れ目が入ると、そこに水や空気が入り込み、

起き出して炭酸カルシウムを生成し始めるという仕組みだそうです

身のまわりのバイオ化の話は、他にも

ある種のキノコを利用した家具の開発や、

DNAを使った、超高性能なバイオ(DNA)コンピューターの開発など、

これまで非生物で成り立っていたような分野に入り込んできました

生命が作り出だすものは人工では作り出せませんし、高性能・高品質です。

バイオは自然の循環の一部であり、エコでもありますから、

文明の目指す方向に身のまわりのバイオ化があるならば、

今後広まっていくかも知れません。

『君たちはどう生きるか』から読み解く世相の今と未来~ラジオ配信5/15(火)

マンガ『君たちはどう生きるか』は半年で170万部を超える異例の大ヒットを記録しています。

作品を作ったマンガ家の羽賀翔一さんとは一度お会いしたことがありますが,

その時はここまで大ヒットするとは思っていませんでした。

ご縁もあり、読んでみたところ、現代では珍しく正論の哲学のお話でした。

なぜ今の時代、こんなにも純粋な物語が世に受けたのでしょうか。

そこには時代の世相を読み解くヒントがあるように思います。

たしかエヴァンゲリオンがヒットしていた頃は社会は疲れ、癒やしを求めていたと思います。

そこから徐々に人々の精神は落ち着き、今は少し余裕があるように思います。

”君たちはどういきるか”

この純粋な問に、まっすぐ向き合えるだけの土壌が

今の日本にできつつあるのではないでしょうか。